皆さんこんにちは解体堂の野々村です。
今回は墓じまいに関するブログを投稿させていただきます。
そもそも墓じまいとは、一般的には、ご先祖様のお墓を撤去することを意味し、さまざまな事情によって行われることがあります。
今回は墓じまいを行う際の注意点と、一般的に苦労されやすい内容についての対処方法を紹介させていただきます。

①墓じまいの理由と背景
墓じまいをされる理由としては、次のような点が挙げられます
・墓地の管理上の問題で、 墓地の管理者から利用期限が切れたために撤去を求められる場合。
・家族内での意見の相違や、地域の変化により、お墓を撤去しようとする場合。
・宗教や伝統に対する価値観の変化により、お墓の意味や必要性が見直される場合。

②墓じまいの手続きと費用について
墓じまいを行う際には、次のような手続きや費用が発生することがあります。
・地域によって異なりますが、墓地管理者や行政に撤去の届出を行う必要があります。
・墓じまいには、お墓の撤去や墓石の処分などに伴う費用がかかることがあります。これについての見積依頼や、予算の確保が必要です。

③感情的な側面と課題
・墓じまいは、家族や個人にとって感情的にも負担の大きい決断です。喪失感や寂しさ、家族との意見の相違など、さまざまな感情的な側面が存在します。
・社会的な影響と配慮事項:墓じまいは、地域社会においても一定の影響を与えることがあります。地域のルールや習慣に配慮しながら、墓地の利用や撤去についての調整が必要です。

④墓じまいの意味と将来への展望
・墓じまいの決断が家族や社会に与える意味や、将来の展望についても考えます。新たな形でのご先祖様への思いやりの表現や、記憶の継承に向けた取り組みなど、前向きな視点からもアプローチします。

墓じまいは、単なるお墓の撤去ではなく、家族や社会とのつながり、過去と未来をつなぐ大切な決断です。
ここで、墓じまいを行った際に大変だったことと、その対処方法について紹介します。

1位:遺骨の引っ越し先(改葬先)選び  
・一般的には永代供養を選択される方が多く、永代供養先の立地とアクセスが大切で、家族が訪れやすい場所であることが重要です。交通の便やアクセスの良さを確認しましょう。
・宗教や信仰について、宗教や信仰に適した霊園や納骨堂を選ぶ必要があります。
・管理維持費について、維持や管理費用がどうなっているか、また、永代供養があるかどうかも確認します。

2位:役所手続き 
・改葬許可申請書の提出:改葬を行うためには、旧墓地のある自治体と新しい墓地のある自治体の両方で手続きを行う必要があります。
・必要書類::改葬許可申請書(自治体で入手またはダウンロードできることが多い)、墓地の管理者からの証明書、改葬先の証明書などが必要です。
・旧墓地の管理者への通知:移転の通知、現在の墓地管理者に移転の意向を伝えます。管理者から必要な書類や指示がある場合があります。
・改葬許可証の受領:役所で改葬許可証が発行されます。これがないと改葬を行うことができません。
・新墓地の登録:新しい墓地での手続き、新しい墓地や納骨堂に移転後、改葬許可証を提出し、新しい墓地での登録を行います。

3位:解体業者選び 
・業者の信頼性、墓じまいや墓石の解体・撤去において実績が豊富な業者を選ぶと安心です。過去の業務実績や顧客の口コミをチェックしましょう。
・包括的なサービス:墓石の解体だけでなく、遺骨の移転や新しい墓地の手配、不要な物の処分など、包括的なサービスを提供している業者が望ましいです。
・見積と費用、事前に詳細な見積を取り、費用の内訳を確認します。不明瞭な費用が含まれていないか、追加費用が発生する可能性についても確認しましょう。
・複数の業者から見積を取り、比較することで、適正価格を把握できます。
・契約書の確認、契約書をよく確認し、作業内容、費用、スケジュール、保証などについて明確に記載されていることを確認します。

4位:寺・墓地運営者から理解を得ること 
・墓じまいを考えている段階で早めにお寺や墓地管理者に相談し、意向を伝えます。できるだけ早く、計画段階から情報を共有することで、トラブルを防ぎます。
・墓じまいの際には、お寺や管理者に対して感謝の意を示し、これまでの管理やサポートに対する感謝の気持ちを伝えることが大切です。

5位:閉眼供養(魂抜き)
・閉眼供養は、故人の霊を安らかに送り出し、墓地や納骨堂を正式に閉じるための儀式です。霊を敬い、感謝の意を表する重要な儀式です。
・故人の霊が安らかに眠ることを祈り、遺族や関係者が心を込めて供養を行います。
・閉眼供養を行うためには、仏教の僧侶や寺院に依頼します。信頼できる僧侶や寺院を選び、儀式の日程を調整します。
・必要な物(供花、供物、仏具など)を準備します。僧侶から指示がある場合は、それに従いましょう。

最後になりますが、最近問い合わせが多い海洋散骨について紹介させていただきます。
海洋散骨は、故人の遺骨を海に散骨する方法で、自然に還る形で供養する方法です。以下のような特徴と手続きがあります。
(特徴)
・海洋散骨は、故人の遺骨を海に散骨することで自然に還す方法です。環境に優しく、広い海の中で故人を永遠に安置することができます。
・散骨のタイミングや場所を自由に選ぶことができるため、個人の希望に合わせた供養が可能です。
・海洋散骨には、散骨を行う業者への費用がかかります。費用の詳細は業者によって異なります。(一般的には30~40万円)
(手続き)
・海洋散骨業者に依頼します。業者の選定にあたっては、信頼性やサービス内容、費用を比較検討します。
(選択のポイント)
・海洋散骨の選択は、家族や親族の意向を尊重して決めることが重要です。

以上、墓じまいのポイントと悩みについて紹介をさせていただきましたが、個人的に最も大切な事は家族との事前打ち合わせだと感じております。この部分を疎かにしてしまうとご先祖様のことで家族がトラブルを起こすことになってしまいます。
まずは時間をかけて家族の話し合いからスタートすることが墓じまいの第一歩だと思いますので、参考にしていただきます様お願いいたします。