目次

「空き家の解体って何をするのかわからない」
「空き家を解体するかどうか悩む…」

と感じていませんか。

空き家の解体の際に知っておくべき基礎知識は以下のとおりです。

空き家の解体工事で知っておくべき基礎知識
  • 解体工事の相場
  • 解体工事の期間
  • 解体工事の流れ

 

空き家を解体するべきかどうかについては、実際のところ、一長一短あり、状況によって解体をするべきかどうかの判断は異なります。
そのため、空き家を解体するメリット・デメリットをしっかり把握しておくことで、ご自身の状況に合わせて、解体をするべきか判断できるようになります。

そこでこの記事では、

  • 空き家を解体するメリット・デメリット
  • 空き家を解体したほうがいいケース・しないほうがいいケース

について詳しく解説していきます。

またこの記事の内容は以下のとおりです。

▼本記事の内容

  • 空き家を解体するときに知っておきたい基礎知識
  • 空き家を解体する2つのメリット
  • 空き家を解体する2つのデメリット
  • 空き家を解体したほうがいいケース
  • 空き家を解体しないほうがいいケース
  • 空き家の解体費用を抑える3つのコツ
  • 空き家を解体する際の業者選び3つのポイント

この記事を読むことで、空き家を解体する際の基礎知識や、解体するべきかどうかを判断できるようになるだけでなく、費用を抑えるコツや業者選びのポイントがわかります。

ぜひ最後までお読みください。

空き家を解体するときに知っておきたい基礎知識

空き家を解体するときに知っておきたい基礎知識

まずは空き家を解体する際に知っておきたい基礎知識について、以下の内容を解説していきます。

▼空き家を解体する際に知っておきたい基礎知識

  • 空き家の解体費用
  • 空き家の解体期間
  • 空き家解体の流れ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

空き家の解体費用

まずは空き家の解体費用について、見ていきましょう。
空き家の解体費用の相場は、以下のようになっています。

▼解体工事費用相場

  20坪 30坪 40坪
木造 80万円~100万円 120万円~150万円 160万円~200万円
軽量鉄骨造 120万円~130万円 180万円~195万円 240万円~260万円
重量鉄骨造 130万円~140万円 195万円~210万円 260万円~280万円
RC造
(鉄筋コンクリート)
120万円~160万円 180万円~240万円 240万円~320万円

ただし上記はあくまで目安です。
解体業者によっても、金額はさまざまであるため、複数社見積もりを取得して比較したうえで、業者を選ぶようにしましょう。

空き家の解体期間

次に空き家の解体期間について解説します。

空き家の解体期間は、以下が目安となっています。

空き家の構造 解体期間
木造 10日程度
軽量鉄骨造 10日〜2週間
重量鉄骨造 10日〜2週間
RC造(鉄筋コンクリート) 3週間〜4週間

ただし、業者の繁忙期と重なったり、悪天候が続いたりすると、解体期間は延長されるということを知っておきましょう。

空き家解体の流れ

つづいて、空き家解体の流れを解説します。
空き家解体の流れは以下の7ステップです。

▼空き家解体の流れ7ステップ
①業者に依頼するまでの準備
②解体業者の選定・見積もり比較
③解体業者との契約
④着工までの準備
⑤解体業者による解体工事
⑥工事完了後の手続き
⑦解体業者への支払い

ステップごとにくわしく見ていきましょう。

ステップ①:業者に依頼するまでの準備

ステップ①は、業者に依頼するまでの準備を行います。

具体的には以下の準備を行いましょう。

▼業者に依頼するまでの準備

◆解体する空き家の情報をまとめる
解体したい空き家の情報をまとめておくことで、正確な見積もりを出してもらうことができ、後で見積もり総額が大きく変わるという事態になることを避けられます。
以下の情報をまとめて、業者に伝えられるようにしておきましょう。

  • 建物の階数
  • 建物の構造(木造・鉄骨造・コンクリート造りなど)
  • 建物の広さ
  • 敷地面積
  • 建物前の道幅
  • 隣家との距離
  • 住所
  • 家以外に処分したい物

◆家財の撤去を行う
家財の撤去は、解体前に必ず行わないと解体工事ができません。業者に依頼して撤去してもらわない場合は、ご自身で家財を撤去しましょう。
また、解体業者が現地調査を行ったり、詳しくは後述しますが、家屋解体の補助金を申請する場合には自治体職員の現地調査が行われたりするため、簡単な清掃もしておくことをおすすめします。

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◆補助金申請
自治体によっては空き家解体に関する補助金制度があるところもあります。
もし制度が適用できそうなら、申請して利用をおすすめします。
くわしくは、「8.空き家の解体費用を抑えるコツ」でお伝えしています。

ステップ②:解体業者の選定・見積もり比較

ステップ②では、見積もり比較を行い、解体業者を選定します。
複数社見積もりを取得し、相場価格で実績の多い業者を選ぶようにしましょう。
解体業者の選び方は「9.空き家を解体する際の業者の選び方」でくわしく解説しています。

ステップ③:解体業者との契約

ステップ③は解体業者との契約です。
解体業者が選定できたら、契約を締結します。

また、実際に解体業者には現地を見てもらい、詳細の見積もりを建てるために調査を行います。現地調査の際には、依頼主も立ち会って詳細を確認することで、契約後の認識違いや、想定外の事態の発生を避けられます。

以下の内容を業者とチェックしておくと良いでしょう。

  • 作業日数、作業日程について
  • 追加工事の可能性有無、追加工事が発生するパターンの確認
  • 解体時の注意点
  • 依頼側でやっておくべきことの確認
  • 近隣への挨拶に同伴してもらえるかどうか
  • 詳細が記載された見積もりの総額

ステップ④:着工までの準備

ステップ④は着工までに行うべき準備です。
実際に解体工事が始まる前に、ご自身でしておくべき作業について以下で解説します。

▼着工までにご自身でしておくべき準備

◆解体工事届出の提出
建設リサイクル法に基づき、80㎡以上の建物(およそ25坪)以上の建物を解体する場合、「解体工事届出」の提出が義務付けられています。提出を忘れると、行政指導が入り、それでも従わなかった場合には、最大で20万円の罰金が課せられてしまうので注意が必要です。以下の提出書類を提出して、解体工事届出を提出しましょう。
ちなみに、期日は工事着手の7日前までです。各自治体の管轄部署で手続きができます。

  • 分別解体等の計画
  • 別表
  • 案内図
  • 設計図または写真
  • 配置図
  • 工程表
  • 委任状(業者に委任する場合)

依頼主からの委任で、業者が代行してくれる場合も多いですが、ご自身で行うと費用を節約できるため、金額を抑えたいと考えている方はご自身での手続きをおすすめします。

◆ライフラインの停止
空き家を解体するため、基本的にライフラインは停止しているケースが多いかもしれませんが、もし電気、ガス、電話、ケーブルテレビ、ネット回線などが止まっていない場合は、それぞれの業者の担当窓口に問い合わせをし、停止を依頼しましょう。
ただし、水道に関しては解体業者が工事の際に使う可能性があるため、もし停止していない場合は、止める必要はありません。

◆近隣挨拶
解体工事では、振動や騒音の発生を避けることはできません。
そのため、近隣とのトラブルに発展するケースも少なくありません。
そうしたトラブルを防ぐため、近隣住民へ解体工事を始める旨の挨拶を行いましょう。
隣接した住宅に最も迷惑をかけるため、「隣・裏・斜め裏・向かい・斜め向かい」の住民に挨拶をしておくと良いでしょう。
口頭だけでなく、以下の内容を記載した挨拶状も用意しておくと認識違いでトラブルが起こりにくくなります。

  • 解体工事で迷惑をかけることに対するお詫びと、ご協力のお願い
  • 工事名称、工事場所、施工期間、施工時間、工事を休む日
  • 解体工事業者名、連絡先

また挨拶の際には、できるだけ業者に立ち会ってもらったほうが、工期や工法などの質問をされた際にスムーズです。

ステップ⑤:解体業者による解体工事

ステップ⑤は解体業者による解体工事です。
業者に解体工事を行ってもらいます。

ステップ⑥:工事完了後の作業

ステップ⑥は工事完了後の作業です。

解体工事が完了したら、以下の内容を行いましょう。

▼着工までにご自身でしておくべき準備

◆解体工事完了現場の確認
更地になった土地の状態や、周辺の清掃がしっかり行われているかどうかを確認します。具体的には、以下のポイントをチェックするようにしましょう。

  • 廃材の有無
  • 土地に不要なものが残されていないか
  • 周辺道路にゴミが残っていないかどうか

◆近隣挨拶
解体工事完了後、できるだけ早めに近隣への挨拶をします。
挨拶のタイミングは業者への支払い完了前がおすすめです。というのも、工事によってトラブルが発生していた場合に、業者に対応を依頼できるためです。
解体工事で騒音や振動などでご迷惑をおかけした点、ご協力してもらった感謝を伝えましょう。

◆最終的な費用の確認
解体工事業者との費用確認を行い、事前に打ち合わせた内容とズレがないかどうか、追加工事が発生していないかどうかなど、明細項目をくわしく確認します。現地調査後に出してもらった見積もり金額とのズレが合った場合には、必ず詳細を確認し、不要な工事で不要な費用を請求していないかどうか確認するようにしましょう。

◆建物滅失登記の手続き
建物を取り壊した際に必要となる登記です。
解体工事から1ヶ月以内に手続きを行う必要があります。
また、手続きには解体業者が発行する証明書類が必要になるため、あらかじめ業者に確認しておくと良いでしょう。

必要な書類一覧は以下のとおりです。

  • 建物滅失登記申請書(書式のダウンロードは、法務局のホームページから行えます。)
  • 建物を取り壊した工事請負人(解体業者)の証明書
  • 工事請負人(解体業者)の印鑑証明書
  • 解体現場が分かる住宅地図

提出をしないと、10万円以下の過料が科せられる可能性があります。
できるだけ早めに手続きを済ませましょう。

ステップ⑦:解体業者への支払い

ステップ⑦は解体業者への支払いです。

解体工事が問題なく終了していれば、解体業者から請求された金額を支払って、解体工事は完了となります。

空き家を解体する2つのメリット

空き家を解体する2つのメリット

ここまで空き家を解体する際の基礎知識をお伝えしましたが、空き家の解体は一長一短あり、解体したほうがいいケース、しないほうがいいケースがあります。

そこで空き家を解体するべきなのかどうかご自身で判断できるよう、3章から6章にかけて、空き家を解体するメリット・デメリット、解体したほうがいいケース、しないほうがいいケースをご紹介します。

まずは空き家を解体するメリットについて、解説していきます。

▼空き家を解体するメリット

  • 空き家を管理する手間がなくなる
  • 土地が売れやすくなる

空き家を管理する手間がなくなる

空き家を解体する1つめのメリットは「空き家を管理する手間がなくなる」という点です。

空き家を所有している場合、空き家を適切に管理しなくてはなりません。

なぜなら、

  • 周囲の住民に迷惑をかける恐れがあるため
  • 行政からの処罰を受けなければならなくなる可能性があるため

    です。

空き家を管理しないで放置すると、

  • 小動物が住み着いて糞尿により家が傷んだり、湿気がこもって木材が腐ったりすることで、災害時の倒壊リスクが高まり、大事故につながる可能性がある
  • 不審者に侵入されやすくなり犯罪の温床になる

などが発生する可能性があるため、周囲の住民に多大なる迷惑をかけてしまうリスクがあります。

また以下の条件に当てはまる空き家は、空き家対策特別措置法に基づいて「特定空き家」に指定され、行政の指導に沿って管理・修繕するように義務付けられます。また、それを怠ると、50万円以下の過料を科されると定められています。

  • そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  • 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法」

このように空き家は適切に管理していないと、さまざまなリスクや行政指導が発生するのです。

そこで空き家を解体してしまえば、管理の手間は一切なくなり、空き家のリスクや行政指導について考える必要はなくなります。
空き家を管理する手間がなくなれば、定期的な空き家の巡回、補修工事の手間や費用負担もなくなるのです。

したがって、空き家の解体を行うことで管理の手間がなくなるというのは大きなメリットといえるでしょう。

土地が売れやすくなる

2つめは「土地が売れやすくなる」という点です。

空き家と土地を売却しようとしても、建物が老朽化しているケースが多いため、購入してくれる買主は多くありません。

そこで空き家を解体して更地で売り出したほうが、買主は自由に土地活用ができます
また土地活用の際に、建物の配置などのイメージがつきやすく、すぐに着工できるため、購入してもらいやすくなるのです。

たとえば、住宅用の土地を探している人は空き家が建っている土地よりも、更地のほうが自由に住宅を建てられるため、購入してもらいやすいでしょう。土地を見て、どの部分にリビング・キッチンを配置し、どこに書斎を配置するのか、具体的なイメージが持てるため、スムーズに着工に進めます。

今後活用する予定のない空き家・土地を所有していても固定資産税がかかるため、土地が売れやすくなるというのは、空き家解体の魅力です。

空き家を解体する2つのデメリット

空き家を解体する2つのデメリット

次に空き家を解体するデメリットをご紹介します。

▼空き家を解体する2つのデメリット

  • 固定資産税・都市計画税が高くなる
  • 解体費用がかかる

固定資産税・都市計画税が高くなる

1つめのデメリットは「固定資産税・都市計画税が高くなる」という点です。

というのも、空き家を解体して土地だけにして管理する場合、固定資産税、都市計画税(※)の軽減措置がなくなるため、税金が高くなるのです。

土地の上に建物がある場合は、固定資産税は最大で6分の1、都市計画税は最大3分の1という額まで軽減措置が適用できる、「住宅用地の軽減措置特例」があります。
しかし建物を解体して更地にした場合、軽減措置は適用外となってしまい、減額されないのです。

そのため、空き家を解体して土地だけで管理したいと考えている人にとって、軽減措置が適用できなくなり、税金が高くなってしまうというのはデメリットといえるでしょう。

ちなみに、固定資産税の住宅用地の軽減措置特例が適応されるかどうかは、1月1日時点で建物が解体されているかどうかで決まります。そのため、空き家を解体して、更地の売却を考えている場合は、解体時期を1月1日以降にして、年内に土地が売却すれば、固定資産税が増額されることはなくなります。
解体時期と土地売却のタイミングを調整することができれば、デメリットはなくなるでしょう。

※都市計画税:土地と建物が市街化区域にある不動産にかかる税金のこと。

解体費用がかかる

2つめのデメリットは「解体費用がかかる」ということです。

空き家解体には、先にもお伝えしたとおり、以下のような費用が発生し、それだけまとまった資金を用意しなければなりません。

▼解体工事費用相場

  20坪 30坪 40坪
木造 80万円~100万円 120万円~150万円 160万円~200万円
軽量鉄骨造 120万円~130万円 180万円~195万円 240万円~260万円
重量鉄骨造 130万円~140万円 195万円~210万円 260万円~280万円
RC造
(鉄筋コンクリート)
120万円~160万円 180万円~240万円 240万円~320万円

解体費用に数百万円の資金を用意するのは、日々の生活もあるので簡単なことではありません。そうした理由から、空き家の解体に前向きになれない人も多いでしょう。

空き家解体には、安くはない解体費用が発生するというのはデメリットといえるでしょう。

 空き家を解体したほうがいいケース

空き家を解体したほうがいいケース

空き家を解体したほうがいいケースは以下の3つです。

▼空き家を解体したほうがいいケース

  • 空き家を管理する手間をなくしたい場合
  • 早く売却をしたい場合
  • 売却を考えているが、老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている場合

空き家を管理する手間をなくしたい場合

1つめは「空き家を管理する手間をなくしたい場合」です。

空き家を管理しつづける場合、家が傷んで災害時の倒壊リスクが高まってしまうのを避けるために、そして行政指導が入らないように、傷んだ箇所を定期的に修繕しなければなりません。また、不審者に侵入されないように、防犯対策を施す必要もあるでしょう。

このように空き家を管理するためには、多大な手間がかかるため、こうした手間をなくしたい場合には、解体してしまえば気にかける必要はなくなります。

したがって、空き家を管理する手間をなくしたい場合は、空き家を解体したほうが良いといえるでしょう。

早く売却をしたい場合

2つめは「早く売却をしたい場合」です。

空き家を解体して更地の状態で売り出すと、建物が建っていない状態のため、さまざまな用途で土地を活用することができます。また更地であり、建物が建っていないからこそ、新築の建物の配置イメージがつきやすくなります。

たとえば、新築の住宅用として土地を探している場合、空き家が建っている土地よりも、更地のほうが自由に住宅を建てられるため、購入してもらいやすいでしょう。土地を見て、どの部分にリビング・キッチンを配置し、どこに子供部屋を配置するのか、仕事部屋を配置するのかなど、具体的なイメージが持てるため、スムーズに着工に進めます。

さらには更地であるがゆえに、取り壊しの工程が不要で、すぐに新しい家の建築に取り掛かることができるという点も、買主にとっては魅力的でしょう。

こうしたことから、更地にすれば購入希望者が現れやすく、スピーディに売れる可能性が高くなるのです。

したがって、更地は新しく家や建物を建てたいと思っている買主に人気が出やすい物件であるため、土地を早く売りたいと考えている場合には、空き家を解体してから売却すると良いでしょう。

老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている場合

3つめは「老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている場合」です。

老朽化が進んでいたり、耐震構造が不安に感じたりする空き家が建っていて、それらを売却したいと考えている場合は、いっそのこと解体して更地にして土地を売ったほうが、購入してもらえる可能性が高くなるのです。
「老朽化」「耐震構造が不安」といったように、不安要素のある建物が建っている土地の需要は低く、購入したいという人が現れにくいのは、ご自身が買主側に立って考えてみれば、想像しやすいのではないでしょうか。

そのため、老朽化や耐震構造が不安な空き家が建っている場合は、解体して更地にし、土地のみで売却をしましょう。

空き家を解体しないほうがいいケース

空き家を解体しないほうがいいケース

次に空き家を解体しないほうがいいケースをご紹介します。

▼空き家を解体しないほうがいいケース

  • 売り手がなかなか見つからない土地の場合
  • 空き家が築20年未満の建物もしくは古民家の場合

売り手がなかなか見つからない土地の場合

1つめは「売り手がなかなか見つからない土地の場合」です。

売り手がなかなか見つからないような土地の場合、空き家を解体して土地だけにしてしまうと、

  • 解体費用がかかる
  • 固定資産税、都市計画税の軽減措置がなくなり、税金が高くなる

といった費用ばかりかさんでしまい、土地が売れない状況がつづいてしまいます。
せっかく空き家を解体したのに、費用だけがかさんで土地が売れなければ、デメリットしかありません。

そうした場合には無理に空き家を解体し、土地だけで売却しようとしないで、空き家と土地をセットで不動産会社に買取してもらうと良いでしょう。
不動産会社の仲介で買い手を探すのではなく、不動産会社に空き家を直接買い取ってもらうというこの方法は、一般の売却よりも価格は安くなる点に目をつぶれば、買い手を探す時間や手間を省け、確実に売却できるという大きなメリットがあります。

そのため、売り手がなかなか見つからない土地の上に空き家が建っている場合にあります。

空き家が築20年未満の建物もしくは古民家の場合

2つめは「空き家が築20年未満の建物もしくは古民家の場合」です。

なぜなら、現在管理している空き家が「築20年未満の建物」や「古民家」である場合、土地の価格に建物の価格をプラスでき、より高く売却できる可能性があるからです。

一般的に不動産業界においては、築20年で一戸建て住宅の価格はほとんどゼロになるといわれています。一方で築20年未満であれば建物の価値があると判断され、値段が付く可能性があるのです。

また最近では、古民家の懐かしい雰囲気や落ち着く空間に価値が見出されており、「古民家に住みたい」と興味を持つ人も多くなっています。そのため古民家は需要があり、建物に値段がつく可能性があります。

そうした事情から、空き家が20年未満、もしくは古民家である場合には、土地と一緒に売却すれば高く売れる可能性が高くなるため、解体をしないで売却を考えたほうが良いでしょう。

空き家の解体費用を抑える3つのコツ

空き家の解体費用を抑える3つのコツ

空き家の解体費用は安くはない金額が必要になります。
そのため「できれば費用を抑えたい…」と感じてしまいますよね。

そこで6章では、空き家の解体費用を抑えるコツを以下3つご紹介します。

▼空き家の解体費用を抑えるコツ

  • 補助金を利用する
  • 家財道具はあらかじめ処分しておく
  • 雑草や庭木を除去しておく

それぞれ詳しく見ていきましょう。

補助金を利用する

1つめは「補助金を利用する」ことです。

建物の解体工事については、状況に応じて補助金が利用できる可能性があります。
自治体によって異なりますが、空き家所有者の経済的負担を緩和するための補助金を用意している自治体もあるため、活用できる場合は利用したほうがお得です。

主な補助金は以下の2つです。

▼空き家の解体の際に利用できる補助金制度

  • 老朽危険家屋解体撤去補助金
  • 都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
老朽危険家屋解体撤去補助金

老朽危険家屋解体撤去補助金とは、老朽化で倒壊の恐れがある危険な建物を解体する際に、費用の一部を補助してもらえるという制度です。

支給金額は、解体費用の5分の1から2分の1程度を支給されることが多い傾向にあります。

補助金を受けるための要件は以下の条件を満たしている必要があります。

▼補助金の対象となる危険家屋

  • 適切に管理されておらず、行政によって危険家屋だと判定されたもの
  • おおむね1年以上使用されていない空き家である
  • 建物の2分の1以上が居住用として使用されていたもの
  • 所有権以外の権利が設定されていないこと
  • 補助金の交付対象とするために、わざと破損等をしていないこと
  • 国、地方公共団体、独立行政法人等が所有権を有していないこと
  • 公共事業等の補償対象となっていないこと

▼補助金の対象者

  • 個人(法人ではない)
  • 空き家の所有者や相続人(共有物件の場合は、共有者全員の同意があること)
  • 固定資産税等の地方税を滞納していないこと
  • 暴力団員や暴力団の関係者ではないこと

▼補助金の対象となる工事

  • 補助金の交付決定前に着工していないこと
  • 対象物件の全部を解体撤去すること(一部解体は原則不可)
  • 解体現場のある市町村内の解体業者に工事を依頼すること
  • 建設リサイクル法を遵守して、適正な分別解体・再資源化を行うこと
  • 解体工事に暴力団関係者が関与しないこと

ただし自治体によってほかにも条件がある場合もあれば、上記の条件よりも緩い場合もあります。各自治体ホームページで補助制度の条件を確認し、所有する空き家が条件に当てはまるかどうかをチェックしましょう。

都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金

都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金とは、都市の景観を保つことを目的とし、都市景観形成地域に限り長い期間放置された建物の解体費用を補助してもらえる制度です。

補助金額は解体費用の5分の1から2分の1程度が支給されることが多い傾向にあります。

支給条件として、「都市景観形成地域に限り、空き家の所有者や相続関係者に、解体工事後に景観形成基準を満たす土地の利用方法をすること」が必要です。
具体的な都市景観形成地域や、土地の利用方法は各自治体によるため、各自治体のホームページで確認しましょう。

家財道具はあらかじめ処分しておく

2つめは「家財道具はあらかじめ処分しておく」ことです。

解体費用のうち多くを占めるのが廃棄処分費です。
業者に家の中にあるタンスやカーテンなど、家財道具をそのまま解体作業をしてもらった場合、廃棄物の処理代がかさんで解体費用は高くなりがちです。

そこで事前に自身で家財道具を処分しておくことで、費用を抑えることができます。

具体的には、事前に粗大ごみとして家財道具の処分を行っておけば、業者に廃棄をお願いするよりも費用がかさむことは少ないでしょう。

またリサイクルショップやフリマサイトを利用し、不要な家財道具を売ってしまうことで、少なくとも処分費用を払う必要がないため、活用するのも良いでしょう。

草や木を除去しておく

3つめは「草や木を除去しておく」ことです。

庭に草が生い茂っている場合や、大きな木が植えられている場合、解体業者はそれらを除去するのに工数が余分にかかったり、別途、重機が必要になったりして、費用がかさむ可能性があります。

あらかじめ庭の草や木を除去しておけば、解体時に業者が除去する必要がなくなるため、その分費用を抑えることが可能です。

なかなか大きな木などが生えている場合は、ご自身での処理は難しいですが、草や小さい木だけでも除去しておけば、解体工事の日数を少なくでき、費用を安く抑えられます。

空き家を解体する際の業者選び3つのポイント

空き家を解体する際の業者選び3つのポイント

空き家を解体する場合、業者の選び方に気をつけることで、トラブルを防ぐことができます。

7章では、空き家を解体する際の業者選び3つのポイントをご紹介します。

▼空き家を解体する際の業者選び3つのポイント

  • 解体工事をする上で必要な許認可を取得しているかどうか確認する
  • 実績豊富かどうか確認する
  • 明瞭な料金設定をしているかどうか確認する

解体工事をする上で必要な許認可を取得しているかどうか確認する

1つめの条件は「解体工事をする上で必要な許認可を取得しているかどうか確認する」です。

というのも、必要な許認可を取得していない違法業者や無許可業者に依頼してしまうと、解体工事の際に出た廃棄処分のゴミを不法投棄する可能性があるのです。

無許可業者による建設リサイクル法違反や不法投棄は、業者だけでなく、解体発注者も法的に罰されてしまいます。

一方で、解体工事をする上で必要な許認可を取得していれば、そうした不法投棄などの心配はないため、安心して解体工事を任せることができます。

建設リサイクル法で定められた、都道府県知事の解体工事登録をしているかどうかをあらかじめ確認しておくようにしましょう。

確認方法は、各自治体に問い合わせることで、許可がある業者であるかどうか確認ができます。

実績豊富であるかどうか確認する

2つめは「実績が豊富かどうか確認する」ことです。

実績が豊富である場合、場数を踏んでいるため、解体工事の技術力には期待ができます。
また様々なケースに対応していることから、臨機応変に柔軟に動いてくれる可能性が高く、スムーズに空き家を解体できます。

一方で実績が少ない業者は、経験の少なさからトラブルを発生させる可能性があります。
たとえば、隣接住宅へ傷をつけてしまうトラブルや、作業範囲のやり取りが上手くいかず、依頼と違った作業を行われてしまったというトラブル、工事延期トラブルなど、スムーズに解体工事が進まない可能性があるのです。

そのため実績豊富な業者に依頼をするようにしましょう。

業者の公式ホームページを確認し、過去の解体工事の実績を写真付きでいくつも掲載している業者は実績が豊富な傾向があるため、事前に確認しましょう。

明瞭な料金設定をしているかどうか確認する

3つめは「明瞭な料金設定をしているかどうか確認する」ことです。

項目ごとの金額が提示されておらず、料金設定が不明瞭な場合、ある工事項目で費用を取られすぎていたり、本来支払いが不要な項目まで含まれていたりすることもあり得るのです。

そこで工事内容をしっかり明記して工事項目の計上を行い、金額に根拠を持って提示してくれる業者であれば、不要な工事項目が含まれていたり、ある項目で費用を取られすぎていたりすることはないため、安心です。

見積書を確認する際に、工事項目がすべてまとめて「一式」と記載されているものではなく、費目ごとにどれくらいの費用が発生するのか、具体的に記載されているかどうかを確認するようにしましょう。

解体工事で迷ったら解体堂へご相談ください

解体工事で迷ったら解体堂へご相談ください

解体工事は、解体堂へ一度ご相談ください。

解体堂では以下の特徴をもって、お客様の解体工事をサポートさせていただきます。

▼解体堂の特徴

  • 解体の専門業者なのでコストを安く抑えられる
  • 実績豊富が豊富で様々なニーズに対応できる
  • 解体工事に必要な許認可を取得
  • 明瞭な料金設定!電話で即日見積り対応

解体の専門業者なのでコストを安く抑えられる

解体の専門業者なのでコストを安く抑えられる

解体堂は、解体の専門業者なので、コストを安く抑えることが可能です。

一般的に解体工事は、新築住宅の建て替えに伴って、住宅メーカーや工務店へ依頼する場合がほとんどです。この場合下請けの解体業者となるため、元請業者のマージンが上乗せされるため、コストが高くなるケースが多いです。

新しく建物を建てるために解体をしたいという方には解体工事の専門業者に依頼するのがおすすめです。

実績豊富が豊富で様々なニーズに対応できる

実績豊富が豊富で様々なニーズに対応できる

解体堂は解体工事の実績が豊富で、建物の解体以外にも以下のような解体も取り扱っております。

  • 家屋の解体
  • 空き家の解体
  • 外構の解体
  • 物置、倉庫、蔵の解体
  • 墓じまい

さまざまな解体工事を実施しており、臨機応変に解体工事を実施させていただきます。

さらに解体後の新たな価値提供まで一貫して行うことも可能です。
新たに「カーポート」「物置」の設置や、土地活用として「駐車場の整備」や「コインパーキング」などをご提案することも可能です。

こちらに解体堂の解体事例や解体実績を掲載しておりますので、ぜひ弊社の公式サイトから解体実績もご覧になってみてくださいね。

解体工事に必要な許認可を取得

解体堂は必要な解体工事に必要な許認可を取得しています。

 

解体工事に必要な許認可を取得

そのため、無許可業者のように建設リサイクル法違反等の違法業者トラブルに巻き込まれる心配はなく、許可を得て解体工事を行いますので、安心してお任せいただけます。

明瞭な料金設定!電話で即日見積り対応

明瞭な料金設定!電話で即日見積り対応

解体堂は明瞭な料金設定を行っています。

▼解体堂の料金実績

解体堂の料金実績

解体堂の料金実績

見積もりはなるべく書面で提示して、費用に関しても丁寧で細かくご説明させていただきます。
ご依頼後のトラブルや条件を細かく把握することで、安心してご依頼できるサービスを提供しております。
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まとめ

この記事では、空き家を解体する際の基礎知識やそのメリットデメリット、費用を抑えるコツなどをご紹介しました。

ここで改めてこの記事の内容をおさらいしましょう。

◆空き家の解体費用相場

  20坪 30坪 40坪
木造 80万円~100万円 120万円~150万円 160万円~200万円
軽量鉄骨造 120万円~130万円 180万円~195万円 240万円~260万円
重量鉄骨造 130万円~140万円 195万円~210万円 260万円~280万円

RC造
(鉄筋コンクリート)

120万円~160万円 180万円~1240万円 240万円~320万円

◆空き家の解体期間

空き家の構造 解体期間
木造 10日程度
軽量鉄骨造 10日〜2週間
重量鉄骨造 10日〜2週間

RC造(鉄筋コンクリート)

3週間〜4週間

◆空き家解体の流れ

①業者に依頼するまでの準備
②解体業者の選定・見積もり比較
③解体業者との契約
④着工までの準備
⑤解体業者による解体工事
⑥工事完了後の手続き
⑦解体業者への支払い

◆空き家を解体する2つのメリット

  • 空き家を管理する手間がなくなる
  • 土地が売れやすくなる

◆空き家を解体する2つのデメリット

  • 固定資産税・都市計画税が高くなる
  • 解体費用がかかる

◆空き家を解体したほうがいいケース

  • 空き家の管理する手間をなくしたい場合
  • 早く売却をしたい場合
  • 売却を考えているが、老朽化や耐震構造が不安な建物が建っている場合

◆空き家を解体しないほうがいいケース

  • 売り手がなかなか見つからない土地の場合
  • 空き家が築20年未満の建物もしくは古民家の場合

 

◆空き家の解体費用を抑える3つのコツ

  • 補助金を利用する
  • 家財道具はあらかじめ処分しておく
  • 雑草や庭木を除去しておく

◆空き家を解体する際の業者選び3つのポイント

  • 解体工事をする上で必要な許認可を取得しているかどうか確認する
  • 実績豊富かどうか確認する
  • 明瞭な料金設定をしているかどうか確認する

この記事が参考になれば幸いです。